2300年前に中国に存在した健康と予防医学の教典「黄帝内径素問」

2300年前に中国に存在した健康と予防医学の教典「黄帝内径素問」
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2300年前に中国に存在した健康と予防医学の教典「黄帝内径素問」

二千年も前の中国に100歳を超えて
衰えを知らない人がいた……


そう聞いて、あなたはすぐに信じられますか?

このような書き出しで始まるこの書物は、
秦の始皇帝が中国を統一する紀元前3世紀には成立していたという
世界最古の養生書「黄帝内経」~こうていだいけい~です。

「黄帝」とは、遥か昔に存在したと言われる伝説上の帝王です。
黄帝が 岐伯、伯高など6名の医師との問答する形式で書かれているこの書の内容は病因論、生理学、診断法、治療法 のみならず倫理学、心理学、宇宙論にまで及びます。

人の命は、存在する様々な要素の結びつきからなる
ホリスティックな存在であり
自然の摂理に従うことにより健康寿命を保ち
幸福な人生を送れることを説いています。

そのベースには「陰陽五行説」「気」「経路」の概念があり
現代まで脈々と続く鍼灸、漢方、気功など中国伝統医学の根本原理を確認できると共に
「人体の仕組み」
「なぜ病気になるのか」
「病気の治し方」
「病気にならないためにはどうするべきか」
が平易な言葉で具体的に収められており
東洋医学の聖典(バイブル)と謳われています。

一般的に「東洋医学」とは、東洋起源の伝統医学のことを指します。
中医学(中国)、漢方医学(日本)、韓医学(朝鮮半島)など東アジアの伝統医学すべてを含みますが、これらの医学の起源は全て中国にあります。

中国から元となる医学が伝わった後、その土地の風土や気候に合わせて独自に発展を遂げていったものなのです。

東洋では人間も自然の一部である


では、全ての元にある中国医学とは どのような医学なのか?
その原点が全て記されているのがこの「黄帝内経」です。

根底にあるのは、人間の体を自然の一部と捉えること。
体の中にも自然界と同じ構造があり
自然界で起こる現象と体内で起こる現象は
同じ原理や法則で生じている
という考え方です。

これが太陽と月に象徴される「陰陽論」や木・火・土・金・水の「五行学説」です。
人体内部の臓器間の繋がりや、気・血・津液の流れ
体に入れる食物や、心の動き、自然や季節や土地との関りまでを
自然法則に基づく生命の営みとして扱う考え方は壮大な宇宙観さえ感じるものです。

本書の現代版新訳がアメリカで出版され、
話題を呼んだことはとても意義のあることです。
これからの世界に、東洋医学の考えやアプローチ法が
本当に必要とされる時代が到来したことを表しているのです。

進歩する西洋医学の限界とジレンマ


現代の医学は明らかな転換点に来ていると言えます。
それはほとんどの先進国で医学の主流が
西洋医学であったことからくる“限界”です。

西洋医学は、治療医学が中心です。
そのため症状や病気が起こってから治療する対症療法となります。
体の悪くなった部分に直接アプローチし
投薬や手術といった方法で原因を取り除いて治療していく医学です。

壊れた部品を修理・交換するように
機械論的に人間の体を部位ごとに見ているのです。
これは、そのまま西洋の世界感や学問の特徴です。

ルネサンス時代以降に人体の解剖が盛んに行なわれ
西洋医学は急速に発展しました。
その後も科学研究の発展と足並みを揃え進歩を続け
今も最先端のテクノロジーを組み合わせることによって
高度な医療技術による診断、治療法が誕生し続けています。

西洋医学と東洋医学の違い


我が日本では、江戸時代まで漢方医学が主流でしたが
西欧列強に対し開国した明治以降、西洋医学が主流となりました。
明治政府は「西洋医学の試験に合格した者を医師とする」と決定したため
それ以降は病院で漢方薬を処方する医師であっても
西洋医学の免許は必ず持つことになりました。

科学文明と現代病の逆相関


サイエンス、テクノロジーの発展によって
西洋医学における手術、化学療法、投薬といった治療技術は
日進月歩で進化を遂げてきました。
その歩みと努力はこれからも絶えず続くことでしょう。

多くの治療法が確立したことから、病気になっても延命率が高くなり
ほとんどの先進国では平均寿命が延び、軒並み長寿国となっています。

しかし、圧倒的な医学の進歩とは裏腹に
昔にはなかった「現代病」が生まれてきました。
長寿先進国のほとんどで、肥満や糖尿病、高血圧、心筋梗塞、
脳卒中、がん、認知症といった「生活習慣病」が激増しています。

つまり、高齢で長生きはするが
多くの人がどこかに病気や疾患の悩みを抱えながら
健全とは言えない老後の生活を送っているのです。

これらの現代病は、文明が進化し多くの人が都市で暮らし
美味しいものをお腹いっぱい食べ、便利で豊かな生活
送るようになってから発生したものばかりです。

機械技術が発展し工業化が進み、世界経済が拡大し
大量生産、大量消費が行なわれ物質的な豊かさを
人々が享受するのに歩調を合わせるように増えてきた生活習慣病。

病気を治す医療が進んでいるのに、病気の原因や種類も増えている。
……これはまるで、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなもの。

こんな状況には、大きな矛盾を感じざるを得ません。
体に不安を抱えて自分の足で歩けないような状態で90歳まで生きたとしても
そこに幸福を感じる人はどのくらいいるのでしょうか?

本当の健康と幸福はどこにあるのか


この大きなジレンマを解決するために今
「予防医学」が、かつてないほど世界的に注目を浴びています。
生活習慣病の原因を作らない生き方をしよう、という動きです。

日々の暮らしの中で一過性の快楽や利便性だけを追い求めるのではなく
身体にとって良い食事や睡眠、運動量を心がけ
心にストレスをためずに心身に最適な生活習慣を心がけること。
歳をとっても病気にならず、若々しく元気に生きるためには
それが最適の処方だと、多くの人が気づき始めているのです。

「病気になったら病院で治療すればいい」という考え方から
180度の転換です。
今や、病院に頼らないヘルスケアやセルフメディケーションの
ニーズやサービス供給は急成長を遂げています。

医学や健康への意識が大きく変わる
ムーブメントの中に私たちはいるのです。

ずっと昔から予防医学を実践していた中国医学


しかし、東洋医学の中にはずっと以前から元々「予防」の考え方があったのです。
そのことは『黄帝内経』を読めば明らかです。
2千年以上前の書物でありながら、今読んで驚くほどに
現代にも通じる内容がここにはあります。

人間の一生を大局的に捉え、あらゆる外的環境(食物や気候や環境)が
身体と精神に影響を及ぼすことを説き、
その中で人はどのようにバランスをとって生きるべきか
ということを説いているのです。
これは現代の医療やヘルスケア領域で
求められることへの明確な答えです。
対症療法やケミカルな薬物に頼らず、
自然療法と予防アプローチができる
健康の「普遍の法則」が詳らかに記されているのです。

森羅万象の秩序と法則に沿う暮らし方


中国医学では、病気の一歩手前の状態を「未病(みびょう)」と呼びます。
未病の状態を改善することによって
病気を予防することを古来より重視してきました。

未病の段階では、自覚症状があまりなく
「なんとなく調子が悪い」程度の認識です。
疲れやすい、身体がだるい、冷えやすい、風邪をひきやすい、
食欲がない、肩が凝りやすい、心が落ち着かない……
こういった症状は、病気になる一歩手前の未病の状態。

この段階で、因果関係を探って改善すれば
不調から解放されるだけでなく
将来的に起きる生活習慣病のリスクを回避することができます。

本書には、人の健康状態が体内の臓器同士の結びつきや
食べ物との関係性、心や感情と身体の関連、
朝昼晩の時間帯、そして季節や自然や環境との関連によって
受ける影響について細かに語られています。

当然ながら黄帝内経の時代には、優れた医療機器も
化学的な薬品も、細胞をミクロに診る顕微鏡さえありませんでした。
ですが、生きる営みと心と環境との関わりを全体的(マクロ)に捉えて
繊細に緻密に診ていたことに心から驚きます。

たとえば食事については、生薬と同じように
「寒・熱・温・涼」の四性(四気)と
「酸・苦・甘・辛・鹹」の五味を持つと言います。
飲食の五味は五つの臓器(肝・心・脾・肺・腎)を補益し、
五臓の機能を調節でき、体の生命活動物質の源である、と説いています。
食べる五味の種類によって
臓腑への働きかけが違うことを語っているのです。

他にも、生活習慣や感情の傾向、住んでいる土地、
季節などとの関わりが健康状態に作用します。
病気が発生する因果関係を明らかにして
対処する予防医学の考え方が
2300年前の中国に既に根付いていたのです。

健康に生きる秘訣は数千年前から変わらず


本書を読むと、人間の体の仕組みや働きは
2千年前からほぼ変わっていないことに気づきます。

考えてみれば納得です。
人類が誕生して500~600万年の長い歴史の中で
黄帝内経が誕生したのはわずか2千年ほど前のこと。
体内の仕組みが細胞レベルでそれほど急激に
変異・進化することはありません。

だからこそ、2千年も前の中国で
100歳を超えて衰えを知らない人が多く存在していたことが
真実の重みを持つのです。

自然の法則に従い無理をせず、過度の逸脱をせず、
節度をもって日々を平穏に生きるという教えが
病気の悩みの無い健康長寿の道を私たちに
拓いてくれることは間違いないようです。

西洋と東洋が統合する調和の世界へ


確かに、今まで人類が築いた科学とテクノロジーの
驚異的な発展のおかげで、工業化が進み生産性が向上し
人々の生活水準は向上しました。

しかし同時に地球上の全ての生態系を崩し、環境を破壊し、殺戮を起こし
有史上 見過ごすことのできない不均衡を生み出しています。
この大いなる矛盾と危機を回避するためには
本書で語られる中国の伝統的な生命哲学のあり方が答えとなります。

生命を断片化して語る近代科学のパラダイムから脱却し
森羅万象が相関しあい、部分が全体を作るという考えを尊重し
ものごとの調和とバランスを保つこと。
そこに全体と個の幸福が共存するのです。

そして、これまで
個別の臓器や病気に分けて分析・治療していく西洋医学と、
人体内外の繋がりを重視し本来持っている
自然治癒力免疫力を高める東洋医学の間には
大きな隔たりがありました。

しかし、西洋医学の限界に直面し、予防医学や疫学(注1)の
重要性に多くの人が気づき始めた現代において
「黄帝内経」の内容は、とても多くの示唆とヒントを与えてくれます。

西洋医学にも東洋医学にも、それぞれの良さがあります。
が、資本主義の発達と物質的な豊かさが一つのピークに達した今、
このような形で中国の古典医学が世界的に再発見・再評価されるのは
とても運命的であり意義深いことです。

本書を読めば、全く別の道を歩んできた2つの医学が統合され
体系化されていく明るい未来が見えてきます。
21世紀の今を生きる私たちに、本当に待ち望まれた1冊です。

1.疫学人間集団の中で発生する病気の原因や流行状況などから病気に罹患する法則を研究する学問のこと

CONTENTS
  • まえがき………8
  • 中英翻訳にあたって………14
  • 謝辞………16
  • 発音ガイド………17
Chapter1
  • 森羅万象………19
Chapter2
  • 季節に合わせた生活をするテクニック………24
Chapter3
  • 天人合一………28
Chapter4
  • 金匱からの真実………34
Chapter5
  • 森羅万象の陰陽………40
Chapter6
  • 陰陽の相互作用………52
Chapter7
  • 陰陽について深まる議論………55
Chapter8
  • 聖なる教え………61
Chapter9
  • 森羅万象のエネルギー循環と人体への影響………63
Chapter10
  • 五臓の機能不全………70
Chapter11
  • 五臓についてのさらなる議論………75
Chapter12
  • 治療法………78
Chapter13
  • 心身療法………81
Chapter14
  • 医療の技………85
Chapter15
  • 金科玉条………88
Chapter16
  • 診断の重要性と経脈の臨終………91
Chapter17
  • 脈診の方法………96
Chapter18
  • 脈の解析………107
Chapter19
  • 脈の季節的な変化と異常………114
Chapter20
  • 生死の判断………123
Chapter21
  • 経脈の病気とそれに対応する脈拍………128
Chapter22
  • 四季と五臓の気………132
Chapter23
  • 五行のパラダイム………138
Chapter24
  • 経絡の構成と鍼灸術………141

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ですので、あなたに金銭的リスクは
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まずは90日間、
THE YELLOW EMPEROR’S CLASSIC OF MEDICINE
新訳:黄帝内経素問~こうていだいけいそもん~を
じっくりお楽しみ頂ければと思います。

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著者
Maoshing Ni
マオシン・ニー
マオシン・ニーン

中国伝統医学の医師、医学博士。38代にわたる漢方医の家庭に生まれ、父から中医学および道教の思想と医術を学ぶ。長年健康な長寿者や予防医学についての研究を続けており、中国伝統医学の知識に基づいた食事や運動(気功・太極拳)、ストレスマネジメント、風水、顔相学、鍼灸医学などについて全米各地で講演を行っている。ロサンゼルスのヨ・サン大学の設立に関わり、学長を務め、学生のほか開業医も指導。また、健康長寿のための食品の研究および製造を行うTradition of Tao社代表取締役でもある。『Alternative Medicine: The Definitive Guide』および月刊『Alternative Medicine Digest』の編集委員会のメンバーをつとめ、カルフォルニア州サンタモニカにて兄とともに開業医として働いている。